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導入事例 株式会社ビデオリサーチ様 株式会社ビデオリサーチ様

ビデオリサーチでは、2種類の異なる調査データを1つに融合(フュージョン)する「汎 用的データフュージョンシステム」を数理システムとともに開発。調査データの種類を 問わずにフュージョンでき、データの高付加価値化を実現する。また同社は「広告出稿 量最適配分」の研究用システムの開発にも、数理システムとともに取り組んでいる。
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Interview
どんな調査データもフュージョンできる汎用性の高さ

データフュージョンは、マーケティング分野で注目されている手法ですね。

田村様 2種類の異なるデータを融合させることをデータフュージョンと言います。これにより個別の データだけではわからない知見が得られます。例えば、調査対象人数が異なるメディア調査デー タと消費行動調査データをフュージョンさせると、「こういうメディアによく接触している人は、こ ういう商品を購入している。こういう物を食べている。こう遊んでいる」といった集計が可能に なります。広告計画を立案するときのサポートツールとして役立ちます。

開発した「汎用的データフュージョンシステム」が、特に優れている点とは。

田村様 どんな調査データの組み合わせにも使える汎 用性の高さですね。しかも元データの平均・分 散といった基本統計量を変化させることなく フュージョンできます。 データフュージョンの手法は、実は当社でも以 前から導入していました。ACR調査(生活者の 媒体接触と購買行動を測る全国調査)データと 別の調査データをフュージョンさせるシステム を開発し、活用していたのです。でも当時のシ ステムでは、使える範囲が特定年度のACR調査 データとの組み合わせに限られるうえ、まったく 別の調査データ同士をフュージョンすることは できませんでした。こうしたことから汎用性の あるシステムを開発することにしました。

開発にあたり、数理システムに声をかけた理由は。

田村様 これまでの課題を解決するには、今までと異なるアプローチ が必要になる。そう考え、データフュージョンの技術的な側 面を調べると、数理計画法が用いられていることがわかりま した。私自身は、統計についての知識はあるのですが、数理 計画法はまったくの素人。一般のシステム会社に開発を依 頼するのは難しいだろうと感じました。 そうした中、数理システムは数理計画法を得意にしていると 耳にしたんです。最初の打ち合わせで「こんなことが課題」 と話すと、「こういう方法はどうか」と解決のアイディアがポン ポンと返ってきましたね。そのコンサルティング力の高さに 安心して頼むことができました。

現実に限りなく近い,納得できる結果

システムイメージ

このシステムでは3段階の最適化処理を自動で行っていますね。

田村様 バッチファイルを直接実行する仕様になっていますが、その 背後では「クラス分け」「SVM」「輸送問題」が働き、それぞ れをNumerical Optimizerで最適化計算しています。 データフュージョンが目指すゴールは、デモグラフィック (人口統計学的)属性の近い人を紐づけ、それが最もズレの 少ないように融合することです。そのゴールへ向かうため、 ディスカッションを何度も行い、数理システムが提案する方 法を検証しながら開発を進めました。

現実的な結果が得られるシステムになりましたか。

田村様 なりましたね。様々な調査データをフュージョンさせても、 信頼性の高いフュージョンデータが得られました。これで お客さまからフュージョンの依頼を受けたときに自信を もって応えられます。 以前のシステムでは、紐づけする共通項目は固定でしたが、 今回のシステムは項目の中の分類まで幅を広げ、自由な共 通項目で紐づけができます。また各デモグラフィック属性 の重み(ウェイト)は調査案件の特徴によって異なりますが、 今回のシステムではその重みも自動調節し、類似度が計算さ れます。ここまで細かく設定できたのは、数理システムの豊 富な知識と幅広いアプローチのおかげ。納得のいく結果を 導き出すシステムになりました。 当社は受注調査のほか自主調査も行っており、データのス トックがたくさんあります。これまで調査データ結果は単 体で販売していましたが、それらをフュージョンし、付加価値 を高めて提供することもできるようになりました。

別テーマの問題解決にも、再び開発を依頼

広告出向量最適配分システムモデルイメージ

「広告出稿量最適配分システム」の開発も数理システムと取り組まれましたね。

田村様 決められた広告予算をどう配分するか、を決めるシステムです。 例えば新商品の広告を3カ月にわたって打つ場合、打ち方によって広告想起率は変わります。 3カ月間、平均して打つのか。1カ月目あるいは3カ月目に多く打つのか。 多・少・多とジグザグに打つのか。これはまさに最適化の得意技だと思い、 先のデータフュージョンで満足したので、迷わず数理システムに開発を依頼しました。 現在構築できているのは、テレビ広告の期間配分の最適化です。 当社には広告想起率調査のデータと各商品の広告出稿量(GRP)データのストックがあり、 「これくらい広告を打てば、これくらい想起される」というモデル式があります。 これを使えば、翌月に目標広告想起率に到達させるための広告出稿量を計算できます。 ただし単月ではなく数カ月にわたって広告を打つ場合に、 最も効率的な出稿パターンを決めるときは、人がパターンを考え出し、 1つずつ計算するので大変な作業でした。そこで、これを自動化するシステムを、 まずは研究用として開発したのです。

現時点の手ごたえと、今後の展開はいかがですか。

田村様 今回は、(1) 広告想起率の平均値を最大化するための広告 出稿パターン (2) ある月に目標の広告想起率に到達するのに、 広告出稿量が最小で済むパターン―の2つを計算できるようにしました。 研究ベースのシステムではありますが、現時点でも計算結果にはかなりの手ごたえを感じています。 少ない経費で広告効果を最大化したいというのニーズは、ますます高まっています。 今後、本システムを利用してモデル式の精度を一層高めるとともに、 メディアミックスの場合のモデル式も確立していきたいと考えています。 その際には、また数理システムに力添えをお願いするつもりです。

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